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痛みを光で治療するとは?


痛みを光で治療するといっても、馴染みない方もいると思います。光による治療は、すでに20年以上にわたって、広く痛みの治療に用いられてきました。
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使われる光の種類は、組織吸収性の高いと考えられている水の吸収波長とヘモグロビンの吸収波長の谷間の波長(790~904nm)です。

この光を当てる(照射)することが、なぜ痛みに痛みに効果があるのか、動物実験や、臨床研究でいろいろ調べられてきました。

1)神経に対する直接効果

神経にこの波長のレーザー光を当てると、痛みや熱さを伝える神経の活動は抑えましたが、触った感じを伝える神経の活動には影響が無かったことが確かめられています。皮膚にテレピン油を注射して、人工的に炎症を起こすと、痛みをの信号が常時発生しますが、この信号をレーザー光が発生しづらくすることも報告されています。

2)血流増加よる発痛物質の洗い出し

組織が障害されると、強い痛みを誘発する物質(発痛物質:キニン類、カリウムイオン)が組織に放出されます。

血管にレーザー光があたると、血管が拡張して、血の流れが早くなり、血流が増加することが調べられています。組織に溜まった発痛物質を、レーザー光にって増加した血流が運び出すと考えらています。

3)交感神経過緊張を正常化する。

レーザー光を首の付け根にある星状神経節(交感神経節)近くに 照射し、上肢の痛み、しびれ、冷感の強い患者の上肢皮 膚温の有意な上昇がみられましたが、健常人ではそのような 変化がみられなかったことが報告されれています。現在、レーザー 光による疼痛治療は、交感神経系の過緊張は正常化 されますが、それ以上の交感神経抑制効果はないという説 が一般的です。

光の治療対象疾患は、整形外科的疾患、血流障害、神経障害性疼痛などです。危険な 副作用はなく、即効性に乏しいですが、有効 性が高くしかも安全性な光線治療は、難治性の痛みに対して広く行われています。

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